2010年07月27日

裁判員裁判の呼び出し

 21,22,23日の3日間裁判員裁判の弁護人を務めました。裁判員の皆さんが本当に熱心に手続きに参加され、積極的に質問もされました。実際に体験してみて、この制度は大事に育てていくべきであること、しっかりと議論をして改善すべき点は早急に改善していくべきことを感じました。

また、せっかく大勢の方に裁判員候補者として参加してもらったのに裁判員に選定されない場合は午前中で帰されます。今回は参加候補者33人中6人の裁判員と2人の補充裁判員が選定されました。25人が選任されなかったのです。選定手続き中の待ち時間に京都地裁では、京都の景観のビデオを上映していました。候補者の皆さんに気を遣っているのですが、もったいないと思います。

 私がニューヨークで見学したときには、候補者の皆さんは30分ほど、刑事裁判とは何か、無罪の推定や検察の証明責任などをわかりやすく解説したビデオを見せられていました。
 日本でも、ぜひ、裁判員候補者に選任されたという貴重な時を、刑事裁判理解のために有効に活用することを提案したいと思います。
posted by 中村和雄 at 23:55 | みなさんの意見(0) | TrackBack(0) | 裁判

2010年07月20日

明日は裁判員裁判弁護人

 私にも裁判員裁判の担当が回ってきました。明日から3日間、京都地裁101号法廷で裁判員裁判の弁護人を務めることになりました。
 事件は、覚醒剤と大麻をたくさんの人に有償で譲渡した事案です。実刑になるのか執行猶予が就くのかが微妙な事案です。

 これまで何回も裁判所で打合せをしてきました。これまでの裁判とは違って、法曹ではない一般人である方たちが裁判に加わるということで裁判所は特別に色々と工夫したり書類の手直しを命じたりします。わかりやすいようにとパワーポイント画像を使って説明もします。弁護士も同じように工夫をしなければなりません。

 こうした改善はとても良いことです。私法への市民参加が大きく前進し、犯罪捜査のチェックも市民がわかりやすい形で実現できるのであればいいと思います。
 しかし、従来時間をかけて慎重になされていた手続きが、裁判員の負担を軽くするためとして安易に省略されてしまう危険もあります。えん罪を防ぐという最も重要な使命を蔑ろにしないようにしなければなりません。
 そしてそのためには、警察官や検察官による取調の過程をすべてビデオで録画しておきいつでも再現できるように保存しておくことが絶対に必要です。日弁連は声を大にしてその実現を求めています。みなさまのご支援をお願い致します。
posted by 中村和雄 at 23:59 | みなさんの意見(2) | TrackBack(0) | 裁判

2010年07月13日

参議院選挙の結果と消費税増税

 あれだけ支持率の高かった菅政権が、消費税10%を口にしたことが民主党大敗の原因とするのがマスコミの一般的論評です。確かにそのことはあたっていると思います。だけど、菅さんだって、消費税を持ち出したら支持が得られなくなることはある程度わかっていたはずです。それでも消費税増税を言い出したのは、財務省の強い圧力なのではないかと思います。
 
 選挙の公約にすれば、少しくらい支持率が減っても政権を確保する限り、「国民の支持を得た」として強行することが可能です。自民党も賛成しているのだから、ここは一気に実行するチャンスだ、そう考えたとしても不思議ではありません。もっともこれほどの大敗を菅さんは予測していなかったのかもしれません。

 財務省の思惑は外れたのでしょうか。必ずしもそうとは言えない気がします。民主党・自民党以外の政党で財源論について明確に主張しているのは、共産党ぐらいではないでしょうか。他の消費税導入に反対を言っていた党は、「無駄を削れ」としか言ってないように聞こえます。ここは十分に注意していないと、いつの間にか一気に消費税が増税されることになりかねません。
 税のあり方、社会保障の負担のあり方など、市民の間でもしっかりと議論して、今後のあるべき姿を明確にしていくことが必要になっていると感じます。
posted by 中村和雄 at 23:55 | みなさんの意見(1) | TrackBack(0) | 国政のことなど

2010年07月07日

子どもの貧困

 自宅のパソコンの通信回線が不調で点検してもらっているのですが、原因が特定できていません。ブログ更新に支障が出てしまいご迷惑をおかけしています。

 先週大阪府南部の私立高校を訪問させて頂きました。この学校の子たちの家庭の収入は他の学校に比べてかなり低い状態です。父子、母子家庭が全体の3分の1におよび生活保護受給世帯も相当の割合になります。つまり貧困家庭で生活する子ども達がたくさんいる高校です。

 先生たちのお話によると、最近さらに状況が深刻化していると言います。沖縄への修学旅行を楽しみにしていた子ども達の中に「おもろないし行かん」という子が数名出たと言います。修学旅行を欠席した子の親から数日後に「生活費に回したいのだが、修学旅行の積立金は何時返して貰えるんですか。」との問い合わせがあったそうです。先生は、子どもの気持ちを思うと悲しくてやりきれないと言います。
 子どもの親に連絡を取ろうと登録されている電話番号に連絡すると、電話料金が滞納していて通話できない家庭が増えているとのことです。大学進学をあきらめ、就職を希望する子供が増えているそうです。電車賃を節約するために電車での通学から自転車通学に切りかえる子も増えたとのことです。
 10年前と比べて明らかに家庭の貧困状態が深刻化しているとのことです。

 「貧困の連鎖」という言葉を良く耳にします。どの子にも学ぶ権利を保障する。このことが大きく崩れてきています。未来に希望のもてない子ども達が増えています。
 子ども手当だけでは到底解決しません。消費税値上げはますます貧しい家庭の子ども達の学習権を奪うことになります。
 今度の参議院選挙、この国の子ども達をどう育てていくのか、大きな分かれ目だと思います。
posted by 中村和雄 at 23:55 | みなさんの意見(1) | TrackBack(0) | 教育