2011年02月26日

エンタメストア元従業員 未払賃金の回復へ

110225_180443.jpg  京都駅南側のイオンモールKYOTO内の「テレビエンタメストア」が開店後半年で倒産し、雇用されていた42人の障害者が解雇されたうえに賃金も未払いとなりました。解雇された元従業員や支援者、それに私たち弁護士が「エンタメ被害者の会」を結成し、この間、関係機関や関係者と交渉を続けてきました。

 そして、昨日、京都テルサにおいて、管財人と旧経営者による説明会を開催しました。この会社は本社が東京にあるため、破産手続きは東京地裁で行われています。債権者集会も東京で行われたのですが、東京まで障害を持った元従業員が自分の費用で行くことは困難です。そこで、裁判所や破産管財人と協議を重ね、京都での説明会の開催を実現することができました。そして、同時に歴代の経営者にも参加して貰い、今回の事態に至ったことの謝罪と経過説明をして貰った次第です。
 42名の元従業員の3分の2の方が参加され、無念な思いを抱えながら関係者の謝罪と説明を受けました。当初からあまりにも無謀な計画だったことが明らかになりました。障害者を多数雇用した子会社として運営することで半年後には5000万円の補助金が貰えるということで親会社から独立して子会社として運営したことも明らかになりました。もっとも今回は親会社も破産となりました。当初はテレビ局10局が協力するということだったそうで、テレビ局側の安易な姿勢も問題にしたいところです。

 残念ながら、破産管財人が管理する資産はわずかであり、破産手続きの中では、元従業員のみなさんには未払賃金のごく一部しか支払がされない予定です。
 そこで、被害者者の会では、この間、旧経営者に対し、42人の障害を持つ元従業員がせめて未払賃金の回復を図ることができるように協力要請をしてきました。その結果、昨日、旧経営者が道義的な責任という観点にたって、この要請を受け入れてくれました。破産による配当とあわせれば、なんとか未払い賃金額だけは確保できることになりました。

 障害者の方が働く場を確保することはいまだに大変困難な状況です。一度に42名の障害者を雇用するという今回の件は関係者に大きな期待を抱かせました。しかし、フタを開けてみると、あまりにも杜撰な計画であり、行政機関もそのチェックができていませんでした。今後、今回の教訓をしっかりと受けとめて、障害者雇用を着実にそして飛躍的に拡充させていくための十分な対策を行政に求めたいと思います。
 
posted by 中村和雄 at 18:05 | みなさんの意見(0) | TrackBack(0) | 福祉

2011年02月20日

ジヤトコ裁判を勝たせる会総会

110220_164051.jpg 本日、ジヤトコ偽装請負解雇・雇い止め事件の勝たせる会の総会がJA会館で開かれ原告団、弁護団を含め70人の参加がありました。2009年10月の7日提訴から16か月が経ち、裁判は7回の期日を終えました。原告1人1人の採用の経過や正社員と同じ仕事をしてきた仕事内容、家族を含めた生活状況などを詳しく書いた陳述書を証拠として提出しています。これを読むと如何に彼らを非正規として雇い続けたことが不当であるか怒りが沸いてきます。彼らのこの思いをしっかりと受け止め、非正規雇用問題を解消しようとたくさんの方が毎回法廷を埋めてくれます。この夏頃には証人尋問が行われます。年内には判決も予想されます。11人の弁護団は全力で頑張る所存です。

 わが国の非正規問題を解消するためにどうしていったらよいのか、14日に日弁連で「どうする!これからの正規と非正規」と題するシンポジウムを開催しました。どうやって非正規と正規の賃金格差をなくしていくのか。均等待遇を実現するために法律はどう規定したらいいのか。労働組合は何をしたらいいのか。合理的理由がないのに期限を付けた雇用は許されるのか。どうやって規制をしたらいいのか。西谷敏大阪市立大学名誉教授と濱口桂一カJIL統括研究員と山根木晴久連合非正規労働センター総合局長が熱い討論を繰り広げました。私はコーディネーターとして参加させて頂いたのですが、非正規問題解消に向けてこれからの政策を作るうえで大変勉強になりました。こうした討論をどんどん実施いていきたいと思います。

 これからのわが国の雇用のあり方を考えるうえで有効だと思われるデンマーク調査の報告書がようやく日弁連のホームページにアップされました。日弁連のホームぺージの「委員会活動」→「貧困問題対策本部」と進むとデンマーク調査のPDFファイルがあります。A4販200ページに及ぶものですが、大変参考になるものだと自負しています。ぜひ、ご一読ください。
posted by 中村和雄 at 23:55 | みなさんの意見(1) | TrackBack(0) | 雇用・労働

2011年02月12日

与謝野町視察

与謝野町視察.jpg 今週初めに京都府北部与謝野町を訪問しました。与謝野町が実施している「住宅リフォーム助成制度」についての視察会に参加したものです。京都市内の中小業者や建設業の団体、議員さん、研究者ら78名が参加し、京都駅から大型バスで往復しました。
 
 住宅改修助成制度は、不況で落ち込む建築・建設関係事業を援助することによって地域経済を活性化しようとする施策です。与謝野町のほか岩手県宮古市や東京都大和市などで実施され、秋田県でも実施となりました。現在の地域経済の落ち込みを克服する対策として大変注目を集めています。
 太田貴美与謝野町長ご自身から丁寧に制度の報告を頂きました。「町民の生活を下支えするのが町の役割。町の経済が急激に縮小する中で、この制度は大変経済波及効果が大きく、地域経済に大きな効果があった。」とのことです。2年間で町全体の12%の世帯が利用し、町内の関連業者210社中140社が受注し、対象件数は427件、補助金は6700万円で対象工事費は10億8100万円と16.1倍の経済効果が得られたとのことです。
 午後の分散会では、工務店や板金、管工事の業者からお話を聞きました。隣接する町の業者さんたちから大変羨ましがられているとのことです。

 今回の視察はとても有意義なものでした。市内から参加された業者さんたちもぜひとも京都府や京都市で同様の制度を実現させたいとの意見で一致しました。今後、みなさんと勉強を深め、この制度の実現に向けて運動していきたいと思います。

posted by 中村和雄 at 12:36 | みなさんの意見(1) | TrackBack(0) | 暮らし

2011年02月06日

大相撲八百長と野球賭博

 大相撲春場所の中止が決定。力士の不祥事が理由で本場所が注視になるのは過去に例がないとのこと。しかし、これだけで住むとは思えません。
 昨年8月日本相撲協会は暴力団排除宣言を発表しました。第4項には「野球賭博などの違法行為はしません。次代の力士を育成する部屋の責任を自覚し、地域に開かれ、地域に守られた健全な運営に努めます。」とあります。わずか半年で再出発も頓挫しました。

 今回の八百長の発覚は、警察による野球賭博事件の捜査の関連だと思われます。報道では、十両と幕下力士間の自己の地位維持のためのやり取りだったとのことです。しかし、こうした慣行が最近始まったとは思えません。古くからの体質だと考えられます。だとすると、地位の高い力士たちも同様の事実があるのではないか、疑いたくなります。
 そして、野球賭博のように暴力団との関連があるのではないか。みんなが知りたい最大の関心事です。これまで、日本相撲協会は特別扱いをされてきました。450億円というとてつもない資産をため込んでいますが、税金から投入された部分も少なくありません。

 いまこそ、徹底的に日本相撲協会の体質を洗い直すことが必要です。スポーツの基本は公正・公平です。これが確保できないようなら、税金を投入するのはやめるべきです。白鳳をはじめ真面目に相撲に取り組んでいる力士や関係者たちが気持ちよく打ち込めるように、外部による徹底的調査が必要であり、それは監督官庁である文科省の責任で実施すべきだと考えます。今のところ当事者任せの状態ですが、これでは市民は納得しませんよ。
posted by 中村和雄 at 18:16 | みなさんの意見(3) | TrackBack(0) | よもやまばなし