2011年06月21日

出版うらばなし

20110620-05.jpg 19日の日曜日に「『非正規』をなくす方法」の出版記念会を開催頂きました。ご参加頂いたみなさん、応援頂いたみなさん、ありがとうございます。脇田教授と書かせて頂いた「『非正規』をなくす方法」(新日本出版)はおかげさまで好調な売れ行きで、新たに1000部増刷となりました。
 ところで、この本の題名は、かなり大胆だと感じませんか。私も当初はそう思ったのですが、私たち著者の思いにピッタリだと考えるようになりました。じつは私が出版社に提案したタイトルは「非正規をなくす」でした。しかし、議論の結果、それでは労働運動の本に見え、弁護士や研究者の著作らしくないとなり、「非正規をなくす法」になりました。ところが、これだと法律書に分類され、売れ行きが落ちるとのことで再考となりました。「非正規」も非正規雇用を意味するものとして「」書きとし、「法」を「方法」に変えました。そして、書店で目立つようにカバーは赤色に決定しました。
 「さすが、出版のプロの方たちは違う」と感心した次第です。

 この本の冒頭で紹介したシングルマザーの派遣労働者の方に本をお送りしたところ、大変喜んで頂きました。先日の記念会でも冒頭の訴えに感動し、非正規雇用労働者の実情をよく理解できたとの感想を頂きました。著者の意図がうまく伝わり、本当にうれしく思います。
 この本で提案していることをこれから実践していくことが必要です。多くのみなさんと力を合わせて非正規と正規の壁を解消していきましょう。
posted by 中村和雄 at 23:30 | みなさんの意見(1) | TrackBack(0) | 活動日誌

2011年06月16日

福島原発労働者の実態

 脇田教授と出版した「『非正規』をなくす方法」(新日本出版社1680円)の宣伝をタンポポの種というグループがユーチューブにアップしてくれました。YouTubeで「非正規をなくす方法」で検索頂ければ流れます。よろしければご覧ください。
 
 先週末、日弁連の調査で福島県に行き、福島第1原発で働いていた労働者2名の方のお話を伺いました。原発の定期点検には1度に4000〜5000名の労働者が2〜3か月の間一斉に働くそうです。地元の労働者は第1次下請会社の社員として働くことはまずなく、何層にも下請化されたもとで雇われています。現場では第1次下請の班長の指示のもとに仕事をします。明らかな偽装請負、違法派遣です。その間に何十にもピンハネがされるのです。お話を伺った労働者は日当8000円だったそうです。放射線暴露の危険地域に入るときにでる危険手当は出ないときも多く、でてもその額は1日500円。電力会社や製造メーカーから第1次下請に支払われる人区代として支払われる金額はおよそ10倍だそうです。
 現在、日弁連で聞き取り結果の集約作業をしています。今回の原発事故の懸賞に当たって、原発労働者の実態を明らかにしていくこともとても重要なことです。
posted by 中村和雄 at 23:55 | みなさんの意見(1) | TrackBack(0) | 活動日誌

2011年06月09日

安重根

韓国ソウル、名古屋、東京と移動していてブログへの投稿が遅くなりました。すいません。ソウルには非正規雇用問題の調査に行ってきました。あらためてご報告します。
 ところでみなさんは、安 重根(アン・ジュングン)を知っていますか。1909年10月26日ハルピン駅で伊藤博文首相を暗殺したテロリスト、というのが日本での紹介です。ソウルにある安重根記念館を訪問してきました。小高い山の上にある近代的な博物館のような施設で、韓国の学生は必ず訪れる場所です。入館料は無料です。ここで、安重根がいかに博学であり、教養を身につけていたか、そして祖国独立のためにいかに献身的な活動を長年にわたっておこなってきた人物であるかを学ぶことができます。
 日本の教科書に掲載されているような、単なる「テロリスト」とはまったく異なる人物像です。韓国を救った英雄としてその歴史上の偉業を称えて紹介しています。

 私たちは、教育の中で歴史を一面的に教えられてきました。しかし立場が違えば、同じ歴史上の事実についてまったく異なる評価がなされていることを今回強く感じました。韓国では、伊藤博文と並んで豊臣秀吉は大罪人です。歴史を多面的に考察することはとても重要なことです。ビンラディンがテロリストであることは事実ですが、イスラム諸国では英雄です。こうした多面的評価の原因をしっかりと学ぶことが必要だと感じます。
 最近のわが国の政治において、ナショナリズムを煽る一面的な政治家が人気を博しており、危ういものを感じます。事実を複眼的に考察する、こうした科学的な手法によってしっかりとわが国のこれからを考えていきましょう。
posted by 中村和雄 at 23:55 | みなさんの意見(0) | TrackBack(0) | 教育